デジタルまいど No.1~N0.48
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(3)発行日:1998年(平成10年)1月1日(木曜日)PUSHON!ON!2000年のパッケージ・メディアは、デジタル化・大容量化という流れの中で、DVD抜きで考えることはできなくなるだろう。CD-ROMや音楽CDなどに代ってコンテンツをユーザーの手元に届ける配布メディアとしての役割だけでなく、記憶媒体としてコンピューターのデータのほか映像や音楽コンテンツをユーザーが蓄積するためにも使われる。各種データが、同じディスクに現在DVDを開発している企業は、あらゆる記録・再生メディアをDVDディスク1枚にまとめる事を目指す「ユニバーサル・メディア」を実現することだ。デジタル・データを扱うことの出来る各種機器が、DVDフォーマットに対応することで、共通のメディアとなりうるからだ。(図5)パソコンの標準搭載が普及するキーとなる2000年の時点では、DVDをユニバーサル・メディアとして利用できる環境は整っていない可能性もある。DVDドライブの搭載したパソコンやAV機器などが普及し、既存の機器の置き換えが始まる時期だからだ。その中でもDVDの普及が最も進むと思われるジャンルはパソコンだ。パソコンで扱うデータは年々増加をたどっており、パソコンに内蔵されるハードディスクの容量は、2000年の時点には5ギガバイトから10ギガバイトになるといわれている。そのパソコンにデータを供給するメディアとして最適だといわれているのがDVDで、CD-ROMドライブの代わりにDVD-ROMドライブが、1番要望されている機器だからだ。(図6)DVDがブレイクするためのハードルとはパソコン向けにDVD-ROMが普及する条件が価格面なのだ。まず、DVD-ROMドライブの価格が、現在のCD-ROMドライブの価格並みになる事。それと再生だけではなく、記録も出来るDVD-RAMドライブが千円台、DVD-RAMディスクの価格が現在のCD-Rドライブ1.5倍程度の価格になることがブレイクするためのハードルである。2000年には価格的なものは解決され、上級機種にDVD-RAM、普及機にはDVD-ROMが搭載されるといわれている。そうなれはDVDがブレイクすることは確実である。■DVDこのコーナーではデジタル化の一例を、ケーススタディにそって紹介します。今までと違った、プレゼンテーションを!2号でご紹介した、通信機器製造会社のKさんと製品マニュアルのデジタル化を打ち合わせ中、営業のOさんがKさんよりこんな相談を受けました。「今度、新製品の展示会を行うのですが、今回も来場者の方に新製品の特長、基本性能、有効な活用法などのプレゼンテーションをする担当者になっています。前回はOさんにOHP(オーバーヘッドプロジェクター)用シートを作成してもらって、それを使ったのですが、今回はちょっと違った形で行いたいのです。なにか良いアイデアはないですかねぇ?」「はぁ、この前私の会社で営業計画の発表がありまして、同僚のTがコンピュータを使って発表していました。説明する際に必要になるグラフなどの色が変わったり動いたりして、なかなか説得力があるプレゼンテーションでした。Kさんもコンピューターを使って、プレゼンテーションされたらどうですか。会社に戻って詳しく聞いてきますので、ちょっとお時間をいただけますか。」Oさんは会社に戻ってさっそくTさんに詳しく話を聞き、次の日に提案事項をまとめKさんの所に向いました。「通常、OHPなどを用意するときは、解説などの文章・グラフなどの図面をワープロソフト等を利用して作りますよね。Tが使用したMicrosoft PowerPointというソフトは、その作ったデータを加工してコンピューターを使って展示会などでプレゼンテーションの様なことも出来るし、来場者に渡すレジメも作れるアプリケーションなんです。その上、ナレーションなどの音声を再生することも可能でインタラクティブなプレゼンテーションを行えます。私が考えた、こんな提案はどうですか。」と以下の項目を提案しました。1.今回制作した新製品マニュアルのデータを利用してMicrosoft PowerPointで作った物を展示会のプレゼンテーションで使用し、来場者に渡すレジメも同じデータで作成する。2.商品の新機能の部分はムービー(動画)を使用して説明し、他のページの中ではリンクボタンなどを利用して各説明を系統立てて分かりやすくする。3.プレゼンテーションに使ったデータは、展示ブースにコンピューターを設置して来場者がプレゼンテーションの空き時間に、自由に視ることを可能にする。4.プレゼンテーションで使用したデータをCD-ROMにプレスして、レジメと一緒に持ち帰ってもらう。5.但し、あくまでも新商品の説明を第1番に考え、必要以上のプログラムの装飾はやめシンプルな物とする。たまたま同席していた営業部長からも「それは、面白いなぁ」という賛同の意見を頂き、Kさんに「前向きに考えましょう」といっていただき、制作が始まりました。その後、「展示会でのプレゼンテーションも無事好評に終わりました」とKさんより電話をいただきました。皆様もこれをお読みになって興味をもたれたら、弊社にご連絡下さい。(Microsoft PowerPoint・プレゼンテーションのイメージ)図5 DVDはユニバーサルメディアになる図6 パソコン用記憶メディアの容量

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