デジタルまいど No.1~N0.48
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発行日:2000年(平成12年)9月1日(金曜日) (4) digitalまいど第17号 取り上げて欲しい内容や、ちょっと疑問に思ってることなどお気軽にご連絡下さい。 ■「digitalまいど」に関するご意見・ご感想は、 株式会社ケーエスアイ「digitalまいど」編集室係 (ホットラインMAIL:ksiinfo@ksinet.co.jp)まで。 NNOOWWラ ラ ン ン キ キ グ グ ン ン 今年7月に開かれた2000九州・沖縄サミットで森首相が提唱した「IT」は記憶に新しいところですが、この言葉が日本で一般的に使われだしたのは昨年前半からではないかと思います。今やインターネットを始め、EC,サイバーなど情報化社会を全て包括する最先端のビジネス用語のような感があります。 今号の「トレンドキーワード」では身近な「IT」として、特にインターネットやモバイル活用術的な紹介をしましたが、今ビジネスの現場では「B to B」が既に展開されており、たとえば大手ハンバーガーチェーンでは食肉などの材料購入に際して全世界からの情報を元に最も安く購入できるシステムを確立しているようですし、鉄鋼業界など特定の限定された業界内では世界規模でのネット調達ができる、鉄鋼ドットコムなどが展開されています。また「B to C」「C to C」も急速に実用化されており、これまでの低価格・大量生産の流通システムとは違った、個別に必要なモノを最適なコストで最適なタイミングで供給できる企業・商店または個人が注目されてきているようです。インターネット利用者数・モバイル契約者数が共に世界第2位(普及率はインターネット第13位、モバイル第14位)のわが国ですから、21世紀はこのような商品や情報のパーソナル化がますます進んで行くのでしょうかね。 アメリカが生んだスーパースター・カール・ルイスは、1984年ロサンゼルス大会から走り幅跳びで4大会連続して金メダルを獲得し、100メートルでは2連覇を重ね、計9つの金メダルを獲得し、10年以上にわたりスポーツ選手としてトップであり続けた。芸術的で無駄のないフォーム、ここ一番の勝負強さ、アマチュアの陸上界にプロ意識をもたらした功績。20世紀が生んだスーパースターとしてこの人の名前を挙げる人も多いのではないだろうか。 1976年に開催されたモントリオール大会で世界中の注目を集めたルーマニアの「白い妖精」ナディア・コマネチ。段違い平行棒で団体規定・自由・個人総合・種目別という全ての演技で10点を出すなど、7つの10点、3つの金メダルのほか銀メダル・銅メダルを1個獲得した。その華々しい栄光の陰で国内では独裁国家故のつらい生活を送らざるをえませんでした。今は亡命先のアメリカで結婚し幸せに暮らしています。 ミュンヘン大会(1972年)で高さの旧東ドイツ、パワーの旧ソ連という強豪を破り日本男子バレーボールチームが金メダルを獲得した。高さもなくパワーもない分、練習量と練習方法に工夫を凝らし“技”で対抗。大古のスパイク、森田の一人時間差、猫田のトス回しなど今も記憶に残っています。大会が始まるまでTVで「ミュンヘンへの道」という番組も放送され、よく見たものです。 選手としてのピークを迎えた1980年、旧ソ連のアフガニスタン侵攻によりモスクワ大会に参加することができず、4年後のロサンゼルス大会で金メダル1本に照準を絞り、自ら世界最強の証を獲得するためにこの大会に臨んだ柔道の山下選手(無差別級)は、念願の金メダルを獲得。準決勝でケガをしたが、相手のラシュワン選手がそこを攻めず、真っ向から勝負を挑み賞賛された。表彰台で見せた涙をこらえるシーンは本人だけではなくTVを見ている者にもその思いが伝わってくるだけに感動を与えた。 バルセロナ五輪で銀メダルを獲得し、前回の忘れ物の金メダルを取り返すためにアトランタに臨んだ有森裕子選手は30キロ過ぎ大きく離されたトップのロバを猛然と追った。金メダルを捨て銀メダルを獲得するという戦法に切り替えることも出来たが、有森は追った。 自ら勝負にでる。疲労に負けそうになる自分を鼓舞してひたすら前を追った。破れはしたものの、五輪陸上での連続メダルは、日本人女性初の快挙である。 1984年ロサンゼルス大会は真夏に開催されたこともあり、多くの選手はライバルと戦い、自分と戦い、それ以外に厳しい環境とも戦わなくてはならなかった。女子マラソンで最も注目を浴びたのは見事優勝した選手ではなく、あまりの暑さのため脱水症状をおこし、フラフラになりながらゴールしたアンデルセン選手ではなかっただろうか。競技場に入ってから右に左に前屈みになりながら、それでもゴールを目指すその姿に「助けてあげて!」と叫んだ人も多かったと思う。 1992年に開催されたバルセロナ五輪で14歳になったばかりの中学2年生・岩崎恭子選手が、水泳女子200メートル平泳ぎで日本の女子競泳選手としてミュンヘン五輪100メートルバタフライの青木まゆみ以来20年ぶりの金メダルをもたらした。 競技後のインタビューであどけない顔で、ためらいがちに答えた名セリフ「今まで生きてきた中で一番幸せです」は今も新鮮です。 今回の特集はどうでしたか?どれも、思い当たる人が多いと思います。このコーナーで取り上げてほしいランキングなどありましたら、digitalまいど編集室まで「こんなランキングをやって!」と、どしどしリクエストください。 20世紀最後のオリンピックが9/15(金)から10/1(日)までオーストラリア・シドニーで開催されます。参加国14、競技数8で始まったアテネ大会(1896年)から数えて104年目の今大会は、参加予定の国や地域200(史上最多)、28競技・300種目で鍛え上げた選手達が熱戦を繰り広げます。この大会でも多くの名勝負が繰り広げられることでしょう。 今回のランキングNow!は、シドニーオリンピック記念「思い出の名選手・名場面!」をお送りします。

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