デジタルまいど No.1~N0.48
140/162

編集後記digitalまいど第41号発行日:2005年(平成17年)5月16日(月曜日)(4)みなさまのご意見・ご要望をどしどしお寄せ下さい!■「digital まいど」に関するご意見・ご感想は、株式会社ケーエスアイ「digital まいど」編集室係(ホットラインMAIL:digitalmaido@ksinet.co.jp)まで。取り上げて欲しい内容や、ちょっと疑問に思っていることなどお気軽にご連絡下さい。普段私達が「万博」と呼んでいる「国際博覧会」は、国際博覧会条約という国際条約に基づいて、正式に博覧会事務局(BIE)に登録又は認定されたものなのです。「国際博覧会条約」によると国際博覧会とは、『二以上の国が参加した、公衆の教育を主たる目的とする催しであって、文明の必要とするものに応ずるために人類が利用することのできる手段又は人類の活動の一若しくは二以上の部門において達成された進歩若しくはそれらの部門における将来の展望を示すものをいう』と記述されています。(条約の条文で見ると少し難しいですね。) 万博の起源紀元前のエジプトやペルシャでは国王即位祝典行事として芸術品や衣類が民衆に披露され、また、古代ローマなどでは辺境地を征服の後、戦利品や奴隷を民衆に誇示したことが記録に残っています。これが原始的な初期形態の博覧会だという説もあります。この説からしますと、博覧会はオリンピックより古い歴史を持つことになります。その後、欧州などでは人口の増加と都市部への集中がおこり、交通や商業が発達します。そしてそこで生まれたのが「市(いち)」です。市の中には物を売ることだけが目的ではなく、物産の展示や技術自体を展示目的としたものも現れました。これも広い意味での博覧会の原型と言えるでしょう。米国では博覧会をFairといいますが、これは本来「定期市」を指します。近代博覧会の原型は、1475年に仏国のルイ11世がロンドンで開催した「フランス物産展」だと言われています。その後、パリやロンドンで度々開かれた美術展なども、ある種の博覧会と言えるでしょう。 国際博覧会の歴史 そして1851年、ロンドンのハイドパークで開かれた「第1回ロンドン万国博覧会」で国際博覧会の歴史が幕を開けます。この万博は通称「大博覧会 The Great Exhibition」とも呼ばれ、25カ国が参加しました。当時の1851年と言えば、日本では嘉永4年。ペリー来航の2年前です。日本が初めて国際博覧会に出展したのは、1867年(慶応3年)の第2回パリ万博からでした。当時は国際博覧会が一種の流行となっていて、毎年どころか1年のうちに2~3カ所で博覧会が開催された年もありました。第一次大世界戦後には、現代の万博のように「テーマ」を持った万博が始まります。また、1928年には国際博覧会条約が署名され、「国際博覧会」はこの条約を基準に秩序をもって開催されるようになりました。 日本と万博との関わり1862年に日本の遣欧使節団が第2回ロンドン万国博覧会を視察したことから始まりその時の様子は、福沢諭吉の「西洋事情」に紹介されています。その次の1867年の第2回パリ万博には、日本からの初出展を行いましたが、当時の日本の政情を反映して、「徳川幕府」、「薩摩藩」、「鍋島藩」のそれぞれが出展するという状態でした。「日本」として始めて公式万博に参加したのは、1878年のウィーン万博からです。日本で万博を開催しようという動きは、1890(明治23)年にありましたが、これは時期尚早ということで見送られました。次に1940(昭和15)年の開催に向けての準備が行われました。これは、皇紀紀元2600年を記念した「東西文化の融合」をテーマとする万博で、東京・横浜が会場になる予定でした。が、第二次世界大戦の勃発とともに1938年に中止が決定されました。東京中央区にある勝鬨橋は、この万博のために建設されたものです。そして、いよいよ大阪万博。日本で初めて開催された万博です。その後沖縄海洋博、つくば万博、花と緑の万博が開催され、2005年の愛・地球博を迎えることになります。「愛・地球博」は15年ぶりに日本で開催される万博です。(神戸ポートアイランド博「ポートピア'81」などは地方博です。)それでは、過去に日本で開催された万博を紹介しましょう日本では過去4回国際博覧会が開催されています。日本で初めて開かれたのが「太陽の塔」で有名な1970年(昭和45年)の大阪万博です。ちなみに「エッフェル塔」は、1889年にパリで開かれた万国博覧会の時に建設されたものです。1 日本万国博覧会期 間 :昭和45年(1970年)3月15日~9月13日(183日間)場 所 :大阪千里丘陵(約350ha)テーマ :人類の進歩と調和2 沖縄海洋博覧会期 間 :昭和50年(1975年)7月20日~1月18日(183日間)場 所 :沖縄(約100ha)テーマ :海-その望ましい未来3 国際科学技術博覧会期 間 :昭和60年(1985年)3月17日~9月16日(184日間)場 所 :筑波研究学園都市(約100ha)テーマ :人間・住居・環境と科学技術4 国際花と緑の博覧会期 間 :平成2年(1990年)4月1日~9月30日(183日間)場 所 :大阪鶴見緑地(約105ha)テーマ :自然と人間との共生今回は、満を持して開催された愛知万博(愛称:愛・地球博)について…と思いましたが、パビリオンや会場情報などは他の情報誌にお任せして、別の観点から『万国博覧会とは?』に触れてみたいと思います。今回の「digitalまいど」はいかがでしたでしょうか。メインでは「ホームネットワーク」にスポットを当ててみました。パソコンの普及と技術の革新・向上により、「ネットワークを利用した、より便利で快適なくらし」が確立されつつあります。最新テクノロジーは私たちの生活の中に当たり前に組み込まれ、さらなる発展を続けています。愛知県では、「愛知万博」(正式名称「2005年日本(ニッポン)国際博覧会」、愛称「愛・地球博」)が開催されています。GW中に足を運ばれた方々も多いのではないでしょうか?愛知万博のメインテーマは「自然の叡智」。環境に配慮した会場作りをしたり、環境負荷の少ない交通手段や新エネルギーの紹介をしており、特に企業パビリオンでは最新のテクノロジーが体感できるそうです。「テクノロジー」と「自然環境」、この2つがうまく融合すれば、私たち人間をはじめ、地球全体をやさしく、暮らしよくしてくれることに間違いないでしょう。「digitalまいど」では主にIT関連情報をお伝えしておりますが、私たち株式会社ケーエスアイは環境ISO14001認証取得企業でもあります。今後はその辺りも改めてご紹介していこうと思っています。

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です