デジタルまいど No.1~N0.48
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No.40March 2005 vol.02(1) 発行/〒557-0063 大阪市西成区南津守7-15-16 TEL:06-6652-8000(代) FAX:06-6652-8894digitalまいど 編集室 ホットラインMAIL:digitalmaido@ksinet.co.jp「digitalまいど」のバックナンバーはホームページでPDFファイルにてご覧になれます。また、印刷物をご希望の方は編集室までご連絡下さい。 ホームページアドレスはこちらです! http://www.ksinet.co.jp/ digitalまいど第40号 発行日:2005年(平成17年)3月22日(火曜日) JQA-QM4518JQA-EM1942ちょっと気になるあの言葉 2003年12月1日、地上デジタルテレビ放送が開始されてから、あちこちで「デジタルテレビ」や「地上デジタルテレビ放送」という言葉をよく見聞きしませんか? 地上波放送をアナログからデジタルに転換する――。 日本におけるテレビジョン50年の歴史を大きく変えるこの取り組みは、2011年の完全置換を目指して、メーカーや自治体を巻き込んだ「国策」として普及が進められています。 では、地上波がデジタル化することで、私たちにはどのような影響があるのでしょうか? まずは、地上デジタルテレビ放送について知っておきましょう。 地上デジタルテレビ放送は、地上波のUHF帯を使用して開始されたデジタル放送です。映像や音を0と1のデジタル信号に置き換えて送信することにより、従来のアナログ放送に比べて全国どこの地域でもより高品質な映像と音を受信することができます。 2003年12月より関東・中京・近畿の三大広域圏から段階的に放送が開始されており、その他の地域の県庁所在地や主要都市においては2006年までに順次放送が開始される予定です。そして平成23年(2011年)7月24日には地上デジタルテレビ放送に完全移行し、現在の地上アナログテレビ放送の終了を予定しています。 地上デジタルテレビ放送の大きなメリットはなんでしょうか? 1)高画質・高品質な映像・音声サービス 地上デジタルテレビ放送の最大の魅力は高精細な画質。これまでの地上アナログのテレビ放送は、525本の走査線を使った縦横比4:3の画面(SD画質)で放映していましたが、地上デジタルテレビ放送では、最大1125本の走査線を使った縦横比16:9のハイビジョン画質(HD画質)がメインとなります。画面のきめ細やかさは約6倍。しかも迫力のワイド画面です。また、5.1chサラウンドなどの臨場感あふれる高音質放送も魅力です。 2)マルチ編成 地上デジタルテレビ放送の高機能にマルチ編成というサービスがあります。1つのチャンネルで複数の異なる番組を放送できるのです。例えば、スポーツ中継が放映時間内に終わらなかった場合、メインのチャンネルでは時間どおり次の番組放映を開始し、サブチャンネルではスポーツ中継を延長して放映できたりします。1チャンネル内で、標準画質であれば2~3個の別々の番組を放映できたりするそうなので、より柔軟性のある番組編成が可能です。 3)データ放送 地上デジタルテレビ放送では、データ放送も同時に楽しめます。番組と同時に、ニュースや天気予報などの情報を画面に表示できるのです。また、地上デジタルテレビ放送は地域ごとの放送ができるので、より地域に密着したニュース、詳細な気象・交通・生活情報などの提供が可能となります。 4)双方向機能 テレビにおける双方向機能は未来形の一つです。番組に対するリクエストや、クイズへの参加など、従来は放送局側からの一方的な情報発信だったものに、視聴者側からリアルタイムで返信できるようになるのです。 5)安定した移動体向けサービス これまでのアナログ放送ではクルマなどの移動体で安定した受信を行うことが困難でした。しかし、地上デジタルテレビ放送では移動体でも映像や音声が乱れることがほとんどありません。外出先や通勤途中などで、携帯電話やモバイル端末でテレビが見られるようになるのです。これは、大規模災害時に防災情報の提供や速報などにも役立つことでしょう。 駆け足でメリットや魅力を紹介してきましたが、私たち視聴者にはデメリットはないのでしょうか。 デメリットとしては金銭的負担が挙げられます。冒頭で記したように、2011年には地上デジタルテレビ放送に完全に置き換わります。ということは、アナログ放送が完全に停止してしまうということですから、理屈としては現行のテレビが使えなくなることになります。2011年までの間は、全国で地上アナログ放送も放映されるため、現在使用中のアナログテレビもそのまま使えますが、2011年以降にテレビを視聴したい場合は、地上デジタルテレビ放送対応テレビ、もしくは地上デジタルテレビ放送用のチューナーを購入する必要があります。現在、約1億台あると言われるアナログテレビが、6年後には使えなくなってしまうのです。 メリット デメリット

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