デジタルまいど No.1~N0.48
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■「digitalまいど」に関するご意見・ご感想は、株式会社ケーエスアイ「digitalまいど」編集室係(ホットラインMAIL:ksiinfo@ksinet.co.jp)まで。 取り上げて欲しい内容や、ちょっと疑問に思ってることなど お気軽にご連絡下さい。 (2) 発行日:2004年(平成16年)1月5日(月曜日) digitalまいど第35号 ◆台湾 ◆タイ ◆イタリア ◆ニュージーランド ◆パラグアイ ◆南アフリカ 台湾のお正月は2回、西暦のお正月と旧暦のお正月があり、旧暦のお正月時期(旧正月。春節<チュンジエ>、過年<グオニエン>という。)を盛大に祝います。皆さんご存じの「爆竹」の音で迎えるのは旧正月。毎年変わる旧正月、2004年の旧正月の元日は1月22日。 そんな旧正月には欠かせない色が赤。古くから赤は縁起の良い色とされており、赤色とお正月は切っても切れない関係。お正月を迎える1週間前には、赤の品々が陳列されて、街の様子は正に真っ赤。 どのぐらい赤なのかといいますと…。爆竹も赤ならカレンダーも赤、お年玉を包むポチ袋も赤でお寺の飾りも赤、ちょうちんも赤、神様だって赤、ついでに縁起物の飾りも赤。もう一つおまけに女性は、大晦日に赤の下着をつけると強運を招くそうで必須アイテムだとかでデパートの下着売り場も赤。 さて、爆竹を鳴らす様子でも見に台湾の旧正月に行こうかと思われている方にアドバイス。台北市内は、多くの人が故郷に帰っているので観光地を除いて比較的静かです。但し、交通手段は全て大混みに。ちなみにあの爆竹、うるさいなんて甘い代物ではありませんので注意してくださいね。 タイにはお正月が3つ(回)あります。 一つ目が1月1日、二つ目が中国正月(2月初旬)、そして三つ目が4月13日です。 一つ目のお正月1月1日は、意外にもお寺におまいり程度でしかありません。中国系の人々が多いタイでは二つ目の中国正月は盛大です。先祖をまつる意味合いもあって、甘いものや、お餅を供えます。お餅の中身はココナツや豆から作った餡です。お正月の食べ物と言えば、ミースワ(長生きそば)です。子供や年下の人にはアンパオ(赤包)と呼ばれるお年玉をあげる習慣もあります。 仏教国であるタイでは、お正月(4月13日)の朝にお坊さんがお経をあげ、托鉢を行います。オレンジ色の僧衣をまとい鉢を持ったお坊さんがずらりと整列。托鉢が終わると、年下の人が年上の親戚の家を訪ねて回ります。訪問を受ける側はお酒や食べ物を用意して待ち、訪問者の頭の上にジャスミンの香りをつけた水をふりかけて新年の祝いを述べるのが恒例です。 また、チェンマイの水かけ祭り(ソンクラーン)も有名です。水をかけて新年を祝うのはタイ北部の習慣で、三日間盛大に行われます。周りの人に水をかけて(更には白い粉も登場して無礼講です)幸福と健康を祝福するのが、起源になっています。 南米大陸のほぼ真ん中に位置する国、日本から最も遠いのがこの国です。温度計が40度前後まで上がる真夏に新年を迎えます。大みそかはクリスマス同様にとっておきのオシャレをし、午前零時に除夜の鐘の代わりに一斉に爆竹が鳴り響きます。その後は音楽にのって踊り続け、明け方頃にベッドにたどり着いて寝るというのがお決まりのパターンです。 パラグアイのお正月は夏ですから、多くの人は川やプールに行きます。おせち料理は食べませんが、正月にはやっぱりお餅を食べます。でも、やっぱりアサード(焼き肉)はかかせません。 南アフリカのお正月は、プールサイドで南ア風のバーベキュー「BRAAI」(ブラーイ)が定番です。身につけているのはもちろん、ノースリーブにショートパンツ、もしくは水着。 家でゆっくりくつろぐ人がいる一方で、家族の住むオーストラリアやイギリスなどの海外へ、または、国内のリゾート地やキャンプ場へでかける人もいます。世界的な観光都市であるケープタウン、国内各地にあるライオンやシマウマ、キリンなどの野生の動物が生息しているゲーム(自然保護区)、インド洋に面したダーバンなどが主な行き先です。 イタリアのお正月は1月1日の日本でいうところの元旦(Capodanno)だけ。キリスト教圏では単なるお祭りでしかありません。メインは12月31日の年明けカウントダウン。年が明けてスプマンテ(発泡ワイン)で乾杯した後は、恒例の花火大会です。街中爆竹、打ち上げ花火の大騒音。爆弾まがいの爆竹もあり、南イタリア(特にナポリ)では毎年数人の死者が出る程です。年が明けると夜明けまでゲームやダンスに興じで騒ぐので、もっぱら元旦は寝正月のようです。1日は『昼迄寝て』が一般的になりつつあるようです。 お正月料理としては、Zampone(ザンポーネ)とLenticchie(レンズ豆)。ザンポーネは豚足の形をしたサラミ、かなり脂っこい料理です。レンズ豆は日本の黒豆同様、食べた数だけお金持ちになるといわれています。 2日から仕事始めですが、6日のEpifania(主顕節)*まで街中クリスマス休暇気分が残っています。 Epifaniaは、キリスト教の祭日。イタリアの子供達にとってはクリスマスと並んで楽しみにしている日です。Befanaという魔女が魔法の箒に乗って、プレゼントを持ってきてくれるからです。が、この魔女は「素敵なイメージ」はなく、形相は醜く怖いといいます。Befanaはこの日、よい子には素敵なおもちゃやチョコレートなどのお菓子、しかし悪い子にはなんと「骨」を配るといわれており、クリスマスからこの日まで、子供達は「よい子」にしていようと努力するのです。 地理的条件とその時期から世界で最初に年が明ける国といわれるニュージーランドは、この時期 “夏”真っ盛り、学校も夏期休暇中。 クリスマスを最も大切と考えるKiwi(ニュージーランド人を指す愛称)が多く、街中では、クリスマスの飾り付けが1月中旬頃まで見られることも。Kiwiにとって元日は祝日の1つ。 クリスマスは家族で過ごし、お正月は友達と過ごすのがKiwiスタイル。 大晦日のイベントとして、都市では花火が上がったり、大きなライブやダンスパーティが催されたりもしますが、友人達とホームパーティや海岸で星を見ながらバーベキューパーティをしてドンチャン騒ぎをして年を越す人が多いようです。 ここで忘れてはいけないのが、先住民族であるマオリ族のお正月。マオリ族のお正月は「Matariki」といわれ、星の昴のことを意味します。南の空に昴が出現した後に現れる、最も新しい新月が、マオリにとって新年の始まった合図になるそうです。これは毎年6月頃で、この時期にはウェリントンやオークランドなどの都市でMatarikiを祝うイベントが多く催されます。

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