デジタルまいど 72号
3/4

最も有名で普及している非可逆圧縮フォーマットです。データを圧縮するときに音質が劣化しますが、ビットレートという1秒当たりの情報量を高く設定して変換すれば、音質の違いをほとんどわからなくすることもできます。汎用性はどの形式より優れており、ほとんどのハード・ソフトで再生できます。圧縮率も高く、非常に使いやすいフォーマットです。iTunesの初期設定で使われるフォーマットです。MP3の改良版として開発され、同程度にデータの圧縮ができる上、音質もMP3と比べて高音質になっています。最近「ハイレゾ音源」なんていう形式も出てきました。「ハイレゾ」とは、「ハイレゾリューション(高解像度)」のことで、CD以上の高音質で、よりマスター音源に近い高解像度のデータのことを指します。今までは各社が各々の基準で呼称していましたが、今年3月に正式に規格定義とロゴが決まりました。ハイレゾ音源では、よりきめ細やかな音になり、CDでは再生できない空気感と臨場感を表現する事ができます。“スタジオ音質”といえばわかりやすいでしょうか。普及が有望視されている一方、高音質のためデータ容量がかなり大きくなること、規格が決まって間がないので対応しているソフト・ハードがまだ少ないこと、データ配信されている音源自体が少ないことが弱点となっています。ディスク形式での販売はされていないため、ダウンロードのみですが、一度CDと聞き比べてみてはいかがでしょうか。(山藤)音楽を存分に楽しむためには、音のアウトプットにも気を配る必要があります!どんなに高音質な音(音楽)でも、安う~~いヘッドホンで聴いていては意味がありません。さあ、新しいヘッドホンを探しに行きましょう!駆動方式(音の作り出し方)の違い●ダイナミック型大抵のヘッドホンで使われている形式で、基本的なしくみは通常のスピーカーと同じです。振動板のサイズや素材などはメーカーによって工夫がこらされていますが、一般的に振動板が大きくなるほど音質が向上し、厚みのある低音再生が可能と言われています。広い音域をカバーできますが、若干音がこもる傾向があります。比較的安価に製造できますが、重いものが多いです。●バランスド・アーマチュア型繊細な音が表現できるので、補聴器などに利用されてきました。しかし再生できる周波数帯域が狭くなりやすく、低音域に弱いです。そのため、高級品では複数のドライバーを使用することで補っています。中高域の特性に優れていますが、低音域はハズせない!という場合には値段がぐんと上がるものが多いです。ヘッドホンの構造(音の聴かせ方)●開放型耳に乗せる部分(ハウジング)の表側に穴が空いており、音がこもらないよう外に逃がす構造になっています。そのため音抜けがよく、中高域の伸びがよい傾向にあります。圧迫感のないさわやかな音質を楽しみたいときにオススメ。しかしその半面、音が外部に漏れてしまう、低音域が弱くなるという欠点があります。公共の場で使用する時には音量の注意が必要です。●密閉型ハウジング内部の背面を密閉させたものを密閉型といいます。遮音性が高く、音が漏れにくいのが特徴です。音域面では一般的に低音が強くなるものの、こもった音になりやすい傾向があります。イヤーパッド(耳当て)についてヘッドホン選びで、さらに重要となるのが側圧(そくあつ・耳を押さえる力)とクッション素材でしょう。家の中で長時間装着する場合は、耳が痛くなるので側圧の弱いものを選びましょう。逆に、外で移動中によく使う場合は、側圧が強めのものを選ぶと、落としたりズレることがないのでオススメです。クッション素材は好みで選べばよいですが、経年劣化するので、イヤーパッドが交換可能かどうかも重要なポイントです。基本の知識を頭に入れたら、ぜひ電気屋さんに行ってたくさんのヘッドホンを実際に手にとって試聴してみてください。自分の耳に合うかどうか、というところが一番大切ですので、メーカーにこだわるよりも好きな音・好きな形で選ぶのが楽しいかもしれませんね!(山藤)ヘッドホン選び!最低限知っておきたい知識がよく、中高域の伸びがよい傾向にあります。圧迫感のないさわやかな音質を楽しみたいときにオススメ。しかしその半面、音が外部に漏れてしまう、低音域が弱くなるという欠点があります。公共の場で使用する時には音量の注意MP3(エムピー・スリー)形式AAC(エーエーシー)形式もっと高品質な音楽が聴きたい人に!もっと高品質な音楽が聴きたい人に!‒ 3 ‒

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です