デジタルまいど 66号
1/4

みなさんは「LTE」をご存知でしょうか? 1996年8月にデビューした日本のアーティストEL・・・ではありません(笑)そう、CMなどでよく聞く、新しい携帯電話の通信規格のことです。「LTE」は、現在普及している第3世代の携帯電話「3G(3rd Generation)」の通信速度をさらに高速化した移動通信システムのことです。LTEとは「Long Term Evolution(長期的進化)」という意味です。このLTEは、第3世代(3G)よりも進んでおり、次世代の高速通信である第4世代(4G)に近い通信規格であることから、「第3.9世代(3.9G)」とも呼ばれています。携帯電話の規格は、でかい携帯端末を抱えて通話していた頃のアナログ通信の規格を第1世代(1G)、その後、小型化しデジタル回線化した規格のことを第2世代(2G)と呼び、その後、世界中で通話できるよう規格統一したのが第3世代(3G)となっています。その3Gのデータ通信速度を高速化し、100Mbps~1Gbpsの速度まで高めたものを第4世代(4G)と呼びます。そもそも3G、4Gって?LTEで利用する周波数帯域や帯域幅は3Gと共通ですが、3.9Gの仕様では、理論上の通信速度は下り75Mbps以上、上り25Mbps以上となり、3Gの通信速度7.5Mbpsよりかなり高速です。通信各社により速度差はありますが、いずれも理論的には家庭用LANに相当する速度が出ることになっています。LTEの通信速度は速い?プラチナバンドとは700M~900MHzの周波数帯のことで、NTTドコモやauは以前から使用していた通信周波数帯で、2012年にやっとソフトバンクにも割り当てられました。この周波数帯は電波が遠くまで届きやすく、ビル陰や山間部でも通信が途切れにくいため、利用価値が高いということで「プラチナ」バンドと呼ばれています。主に3Gの通信に使われていますが、一部の機種ではLTEの通信にも使われています。つまり、LTE=速い、プラチナバンド=繋がりやすい、ということですが、いずれにしろ自分の持っている携帯端末(スマートフォン)や通信エリアが対応していなければ、その恩恵を受けることはできません。まだ現在のスマートフォンでは、これらのサービスにすべて対応しているものは少ないので、CMだけを過信しないことも重要です。LTEの登場により、動画視聴など大量のデータ通信が便利になりました。しかし、その反面ネットワーク障害が発生するなど、あまりに速すぎる時代の流れに通信各社も対応に追われています。(村田・高橋)プラチナバンドとLTEとはどう違う?LTEは技術的にはまだ4Gの一歩手前であるため、これまでLTEは3.9Gであると言ってきました。実際、NTTドコモでは、4Gという表現を用いていません。しかし、ほとんどの場合、LTEのことを4Gと呼んでいます。ややこしいですね。そもそも3Gや4Gといった通信規格は、電気通信分野で標準化を進めている国連機関のITU(国際電気通信連合)が勧告しており、実は4Gに適している規格としては「LTE-Advanced」と「WiMAX2」だけを承認していました。その規格には「LTE」は含まれていません。そのため、技術的にはLTEは4Gではないのですが、そのITUが、商業上はLTEやWiMAXなどの3.9Gのサービスも4Gと呼んでもいいと許可したために、現在では、LTE=4Gと扱うようになりました。LTE = 4G?LTEって何?スマートフォンのサービスで、3GやLTEの名称は通信会社ごとに違います。代表的なものをまとめると、以下のようになっています。NTTドコモ: FOMA(フォーマ)au: CDMA 1X WINソフトバンク: SoftBank 3G3GNTTドコモ: Xi(クロッシィ)au: 4G LTEソフトバンク: iPhone5=4G LTE、Android=4G4G3G、LTEの呼び方いろいろdigitalまいど編集室〒557-0063 大阪市西成区南津守7-15-16TEL:06-6652-8000(代) FAX:06-6652-8894最新号は下記弊社ホームページにて、デジタルブックでもご覧いただけます。印刷物をご希望の方は編集室までご連絡下さい。http://www.ksinet.co.jp/発行者:デジタルまいどNo.66– 1 –2013年4月23日発行

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です